グラインダーでソーチェーンの目立て

 

 ソーチェーンの目立てにも色々と悩まされてきましたが、新品のソーチェーンはグラインダーで目立てをしているらしい事に気付き、ハンドメイドで挑戦してみる事にしました。
 やってみると、予想以上に簡単に目立てができました。
 でも、フリーハンドなので、位置決めとヤスリの荒さがどうにもならないので、大きく形が崩れてしまった刃の一次整形に使うのが今のところ一番良いかと思います。
 それでも、壊れてしまった刃を3mm程短くするのに、5〜10秒程度で済んでしまうので、石を切った後の修正には非常に便利でした。


 ソーチェーンを加工するのに使った道具です。
 ディスクグラインダーを100Vの電圧で回すと、あっという間に削れてしまうので、スライダックを使って15V程度の電圧でトロトロと回すとちょうど良い具合でした。

 専用のヤスリと機械ができると、ソーチェーンの目立ては飛躍的に楽になると感じました。(笑)


(追記)
 オレゴンから3.2mmで直径14cmの専用グラインダーが発売されていました。
 でも、国内価格は7万円ほどですが、USAでは3機種ほど販売されていて価格も3万円ほどでした。
<笹刈り刃の目立て>

 この両頭グラインダーの右側の刃は、幅が6.8mmだったので、同じく下の写真のようにヤスリを丸くして、笹刈り刃の目立てに使っています。
 フリーハンドですが、千円以下の費用でヤスリが買えるので、うちの職場の目立てはこれになってしまいました。
 口コミでそちこちに広まってしまい、両側のヤスリを同じ仕様にして、笹刈り刃専用目立て機にしている人もいるそうです。

 ただ、カバーを外しての仕様は、回転中にヤスリが割れたりすると高速で飛び散って非常に危険なので、対策を考えてから実施して下さい。
 4mm幅のヤスリは、これしか手に入りませんでした。
粒度27度で、かなり荒い刃です。
 本当は、120とか、240とかと言った細かい目のものが欲しかったのですが、仕方がありません。
 これは新品の状態です。
 左の写真のヤスリを、ダイヤモンドヤスリでそれらしい形に削ります。
 幅は、3mm程度まで細くした方が良かったようです。
 刃を一つずつ万力で固定して、グラインダーを当てます。
刃を真上から見て、上刃と横刃の角度を決めていきます。
 グラインダーを100Vで回すと、あっという間に刃が無くなってしまうし、刃が真っ赤になって焼鈍されてしまうので、どうしても低速回転が必要です。
 グラインダーの位置をこの位にすると、横刃が鋭角になります。



<切れなくなった刃>

石を切った刃
 職場のチェーンソーで石を切ったというので、持ってきました。
全ての刃が、このようになっていました。

 先端の突き刺さる部分(カッティングポイント)は、そこの部分だけではなく、その力を支えていた後ろの部分全てが飛ばされて無くなっていました。
つまり、一番先に木にくい込むのはカッティングポイント部分で、それが無いと滑るだけで切れないという事になります。

 試しに、この状態で上刃と横刃を研いで、木を切ってみましたが、細かい木くずが出るだけでまったく切れませんでした。
角の尖ったカッティングポイントが非常に重要な働きをしている事が判ります。


 また、石を切った刃が持ち込まれました。
肉眼で見てもほとんど判らないのですが、拡大するとこんな状態です。
 この刃もひどく潰れています。
 横刃も潰れているので、最初の食い込みには横刃もそれなりの働きをしていると考えられます。
 左の写真の刃を 斜め上から撮ってみました。
ワーキングコーナーがひどく潰れています。
 逆に言うと、この部分がうまく研げれば、切れ味は良くなるという事でしょう。




グラインダーで研いだ状態の刃
 真上からの写真。
この上の写真の刃が、ほぼきれいに修正されました。

 チェーンに40個位の刃があっても、約10分位で全てがこの状態になります。今まで、壊れた刃を直すのに何時間も掛かっていたのは、いったい何だったんでしょう!(苦笑)
 斜め前方からの写真。
上刃にバリが残っているのと、ヤスリの刃が荒いので、筋が入っています。
 真横から見た状態。
ちょっと、立ち上がり気味に見えます。
 斜め後方30度位からの写真。
横刃は、ほとんど垂直ですが、上刃はヤスリの直線部分が当たるので、そこそこの角度になっています。

 フリーハンドなので、この辺で良しとしたいと思います。


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